2008年9月25日木曜日

アメリカ モニュメントバレー バイクde1000マイル9日間 その6

2008/06/08 06:17

昨日のバイクトラブルをなんとか克服しすがすがしい目覚め。今回の旅はこれから始まるぜ!と仕切りなおし。朝食を食べるため街を散策しガソリンスタンドchevronに併設されているコンビニに行くが気分に合うものがなかったのでマクドナルドへむかう。

スプリンクラーのきらめく水しぶきやテリア犬を散歩させている地元人、街を闊歩するガチョウ、萩本欣一よろしく横に歩くカラス、人々の自然な挨拶、朝日に輝く山の稜線

など、たいしたことはないのかもしれないが昨日のバイクトラブルで鬱屈としていた時と比べると全てが輝いて見える。マクドナルドでブリトーと特盛のコーヒで朝食。


ホテルに戻り荷物をまとめ出発。さぁ行くぞと意気込みすぎてフリーウェイに向かおうとするが妻が指摘。ホテルのチェックアウトを忘れる。早く走りたい気持ちばかりが先行している。Uターンをかまして昨晩泊まったホテルのフロントへ行きしっかりと料金も支払い再度出発。
当然のことながらバイクの調子は完全、オイル漏れもしていない。「余裕だぜ!」と昨日泣きそうになっていた「テリブルズ」にも別れを告げフリーウェイを東にむかって走り始めた。
都市部から離れるとあたりは荒涼とした大地が広がり走っていて本当に気持ちが良い。

はるか前方の山がどんどん近付いてきて切り立った岩の合間の峠道もあり走っていて楽しい。




小1時間くらい走った所でまた街が近付いてきたことを告げる看板が出てくるがここで妻、自分共に金縛る。今回の旅の影の目的、以前日本にもあった”デイリークイーン"と言うアイスクリーム屋で「ソフトクリームを食べる!」のデイリークイーンのロゴを看板に見つけたからなのだ!

しかし、時間が早かったからかまだオープンしておらず泣く泣く後にする。その後ももう一軒発見したが時間が早くて開いていなかった。影の目的達成ならず。
その2軒目の閉まっていたデイリークイーンの駐車場で気付いたのだが物理的に「なんか寒い!」なぜだ?アメリカなのに!と地図を確認するとずいぶんと北上していることに気付く。

「ずいぶん北上したなぁ」と感心していると街のなかにあった電光掲示板をみて衝撃!なんと思っていた時間と違うのだ!!「何事!!なぜ1時間も余計にかかってる?!」と思ったが地図を見て合点。なんとアリゾナとユタでは時間が違うのだ!!
なに?サマータイム?それとも緯度経度の関係?時間が変わるほど移動したのか!と再度感心!
「寒い!寒い!」と防寒着代わりに持ってきていたレインウエアを着てから再出発すると風景に緑が増えてくるようになる。



全く調べてこなかったから知らないのは当然なのだがまさかの「ザイオン国立公園」に到着した。
2人で1週間利用可能な通行券に20$を支払いザイオンを通ることになった。もっと奥まったところにあるのかと勝手に思っていたのだがダイナミックに公園の中を道が通っているのだ。迫りくるような岩を眺めながら自然を満喫。





公園を抜けお土産屋で犬を発見!妻とのツーショットを収めゴキゲンである。

しばらく進みサンダーバードカフェと言う名のレストランで昼食。

日本の肉とも違う肉の味が
濃い肉が非常においしかった。8.98$

その後”kanab”と言う街で給油したのだがコレが大正解。次の街”page”まで、64マイルの間一軒もガソリンスタンドがなかった。この”kanab”での給油は絶対しておいたほうがいいです。
灼熱の中ガソリンスタンドやコンビニ、休憩スポットも何もない64マイルを一気に走りペイジ着

ここでまたアリゾナ州に入ったので1時間戻ってる!
レイクパウエルの青さに心奪われつつ

今日の宿泊場所”PAGE”と言う街にあるベストウエスタンに到着
近くのスーパーでレモネードや今晩の夕食を買い出しして



ホテルに戻り夕食を食べ

就寝2日目終了

アメリカ モニュメントバレー バイクde1000マイル9日間 その5

エンジンの回転数を最小限に抑え
オイルの飛散と時間的リミットを気にしながらも
I15を走る。

先ほどのガソリンスタンド店員の20マイル戻れの指示に素直に従っておくべきだったか?

いや必ず街はあるはず!

のせめぎあい。
しかしながらも道路脇はどんどんサビれて行くばかりで
不安に拍車をかける。

先ほど投入したオイルも勢いよく股の間から白煙となって
ふき出されていくのを確認しつつ
不安なまま30分程走っただろうか?
遂に発見!街らしき看板!

Mesquite!

・・・なんて読むんだこの地名。
メスキート?
なんにせよ先ほどの街とは比べ物にならないくらい大きい!

I15から離脱し市街へ。
あたりを見回しつつ街の真ん中を走る街道を走る。
マクドナルド、カジノ、ガソリンスタンド、ホテル、コンビニ。何でもある。

時間が無いのですぐにコンビニに入りたいが
コンビニの店の名前が


TERRIBLE’S・・・勘弁してくれ




一応意味を記しておくが

1 過酷な, きびしい 激しい いやな 骨のおれる  困難な みじめな
terrible heat 酷暑
a terrible task 骨の折れる仕事
2 恐ろしい, こわい
a terrible crime 恐ろしい犯罪.
3 きわめてひどい ひどく悪い ひどくへたで
a terrible mistake ひどいまちがい
a terrible restaurant ひどいレストラン
in a terrible state ひどい状態で
be terrible at baseball 野球がひどくへたである.

が、後に日本に帰ってきて辞書で調べた結果だ。

看板を見た瞬間「それはないだろう!」
「ひどい仕打ちだぜ・・・」
とも思ったのだが背にハラは変えられぬ。
そのままそのコンビニの駐車場へ入ることとする。
ココでもしバイクを停めて
再度エンジンがかからなかったらのことを考え
邪魔にならなそうな駐車場の隅にバイクを停めた。
速攻で駐車場内に設置してあった公衆電話に向かう。
が・・・・ここでもトラブル発生!

自分は海外で公衆電話を使ったことがなかったのだ。

電話をかけるとしたらホテルの部屋にある電話や
携帯でしかかけたことがないのだ。

・・・・どうしろと!?

まずは落ち着いて25セント硬貨を入れればいい事を確認。
投入しようとするが

財布に25セント硬貨は1枚しかない。

もし運よく電話がつながったとして25セントで話せる時間は何分だ?
今の状況を伝え切れる時間分話せるとは思えない。

速攻でコンビニに入り両替を依頼する。

・・・が店員がこの上ないくらいに非協力的!
「トラブってて公衆電話使いたいんだけど2ドルぶん両替してくれないか」
の願いに対して
「何で2ドルも両替すんの?1ドルでいいでしょ?」
と1ドルを返してこようとする。

「マジでゴメン、頼むよ。」と食い下がり、なんとか25セント8枚ゲット。

使える25セント9枚!

再度速攻で公衆電話へ。
日本と同じくコインを投入し受話器を取り、
まずはレンタル屋の電話番号へかけるべく番号を押し始める!
・・・が番号を押してる最中に

受話器からメッセージが流れ始める。

「んっ??今なんて??」いきなりだったので聞き取れず。

どうにも手ごたえが感じられないので
一旦受話器を置いて再トライ。
25セントをいれ受話器をとり、
かける電話番号を確認し、
番号をプッシュしようとしたその時、
受話器からまたもメッセージが流れる。

「*********5****S」

「んっ??今なんて??5くらいしか聞き取れなかった!」

時間がない!

番号がおかしいのかと
別の緊急連絡先に再度かけなおそうとするが
受話器をとるとメッセージが流れてしまう。
金は入れているのにかからない。
しかも25セントが返ってこない。
時間もなくこれはダメだと感じ再度コンビニの店員に
「電話をかけたいんだがかけ方がわからない」
と頼み込み公衆電話のところまで来てもらう。
さっきの店員とは違い少しだけ優しい感じの店員だ。

「まずお金入れて」

と言われたので 25セントをいれ受話器をとる。
するとやはりアナウンスが流れたので店員に
「ほらっアナウンスが流れちまうんだよ」と受話器を渡す。
「本当だ。でもそのまま番号プッシュしてみな」
と言われるがままにプッシュし終わると
やはりアナウンスが流れてしまう。
店員も「なんだろう。私にもわからないわ。お役に立てなくて残念だけど・・・」
と言っている。


TERRIBLE!。


時間がおしい。「わかった。ありがとう。」とあいまいに挨拶をし、
落ち着いてアナウンスを聴いてみることにする。
受話器を取りお金を入れる。


するとなるほど!


「はじめに75セントをいれ、番号をプッシュしなさい」と言っている。
なるほど!目減りしてきた25セントを三枚投入!
初めて聞くアナウンス

「センキュ。」

よっしゃーと同時に番号をプッシュ。

・・・・アメリカ独特の間隔の長い呼び出し音が聞こえる。
よっしゃ!。と思ったが1分程待っても誰も出ない。

こりゃダメかと諦めて受話器を置く。
なぜだ!なぜ出ない!!。
しかし電話のかけ方がわかったので2番目!
緊急時連絡先の電話番号にかけることにした。
番号を押しコール音が4回くらいなったあと

「ガチャ」

と言う音が聞こえた。が瞬間的にいやな予感。
この

「ガチャ」音はひょっとすると・・・

正解。まさかの留守電!!
緊急連絡先が留守電って意味ねぇよ!
しかもお決まりの台詞

「御用のある方はメッセージを・・」が受話器から聞こえる。
(おいおい、携帯ももってない、
いまいち今いる場所さえわかってない、
詳細なトラブル状況をさらに英語でメッセージを残せってか?
おいおい、ひどい事言うじゃねぇか・・・)

瞬時に絶望的な状況を悟り
「これは無理」と判断。
「ピー」と受話器から聞こえたのを確認し。
泣いているかのように
喉から搾り出すように出たオレからの伝言メッセージは


「HELP」


それだけ言い残して電話を切った。ヤバイ!
日も傾いてきたし今日泊まる宿もまだ決まっていない。
気力も体力も限界!汗だくな体で、
キャンプセットなどは持っていないアメリカでの野宿はツライ。

夜、野犬のエサとなるには思い残すことが多すぎる!
完全に参りはしたが諦めたところでどうにもならない。

3番目の緊急連絡先へかけてみる。

3コール程でコール音がやんだ。
この応答はっ!!!留守電じゃねぇっ!!
しかもこの発音はっ!!瞬時に判定!!

自分は日本語で「もしもし」と言ってみた。

向こうからも「もしもし」が返ってきた!!
日本語が通じるじゃねぇか!!


勝った!!


まずはイーグルライダーでバイクを借りたんですが
オイルがひどく漏れている事、
妻のバイクは漏れておらず、
前回借りたときはこんなことはなかった、
50マイル走るごとにオイルが空になるのは正常か?
そして、今つながっている番号は何時までつながるのか?
現在いるところは読み方がわからないMESQUITEと書いてある、
できれば代車を用意してほしい事、
モニュメントバレーに行きたい事。

を早口で一方的に伝える。
するとバイクを借りたのはどこかと聞かれたので、
ラスベガスで借りて
I15を走ってきたことを伝えると、
どうやら向こうではパソコンで地図を確認しているようだ。
話しながらも現在地特定。


MESQUITEと書いてモスキートと読む事を教えてもらう。
続けてモスキートのどこにいるか聞かれ、
逡巡したが答えるよりほか無い。


「テリブルズって言うコンビニにいます、すいません。」


と伝える。
電話口で相手も若干笑っている。
そりゃ笑い事じゃないが笑っちまうよなぁ
などと考えていると
「代車があるか確認してそちらまでお持ち出来るように手配しようと思います。
その公衆電話の番号を教えてください。
一旦切ってかけなおします。」とのたまう。

代車持ってきてくれるのはいいが
公衆電話にかけるだと?

それ無理っぽくね?

日本でも公衆電話が鳴っているのは何回か見たことはあるが。
それってかなりリスキーではないか?

一旦その方式で連絡を待つが、
10分たって進展がなければ再度こちらから連絡をすること、
1台だけではなく

横にあるもう一台の公衆電話の番号も念のため伝え

両方にかけてみてもらう事を決め電話を置いた。


その後5分程してから非常に小さい音で
公衆電話が鳴るのは聞こえたが
受話器をとっても声は聞こえなかった。

そして
すぐ後には隣の公衆電話がなったが
話はできなかった。

あぶあぶ。

さらに5分程してから
再度こちらから電話をかけると

もう17時廻っているので店はしまっている事、
代車を確認するために人を店に戻らせている事、
その確認が済み次第再度連絡を取りたい事、
公衆電話はやはり使えなかったので
コンビニの電話にかけるようにしたいという事が告げられた。

しかしながら

どれだけこのコンビニの店員が ”非協力的”かを切々と語り、
断固拒否したいと告げたが、
そこをなんとかお願いしてください
と、さらに押し切られた。
渋々電話をボックスに置き
回線をつないだままにしてコンビニ店内に走り、
状況を説明し番号を聞いたところ
「いいけどほんの少しの時間にしてよね」
と言われ、殺意を感じながらもコンビニの電話番号ゲット。

公衆電話に戻り、やっぱり非協力的であったことと
コンビニの電話番号を伝え一旦回線を切った。
ひとまずなんとか目処が立ったところで振り返ると
妻はこのトラブルの一部始終をカメラに撮っていたようだ。
おいおいこんなカッコ悪いところ撮ってんじゃねえよ!
と思ったがこれがかなりよく撮れている。





妻に状況を告げ
店員に店内で待たせてもらうことにした。
30分ほどしてから店の電話が鳴り、連絡が入る。

代車があったので既にそちらへ向かう準備に入っている事、
どこかレストランにでも入って待っていてくれ、と言うことを告げられる。

しかしながら代車はありがたいが
レストランで代車到着まで待っていたとして
そこから宿探しになったら21時をまわるであろう。

ホテルを探し、ホテルの部屋に連絡を入れる方式でどうかと提案。

ホテルが決まったら再度こっちから連絡することで決着。
一旦電話を切り、コンビニ店員にこの上ない感謝の言葉を述べ
コンビニを後にして

バイクのエンジンが再度かかる事、
まだ少しだけなら走れそうな事を確認、

街の中にある大きめのモーテルをめざし動き始めた。
モーテルの車寄せに到着し

カウンターで今日泊まりたい事と
料金はいくらかの確認、
空きがあるかの確認をし、
難無く今日の宿泊先、電話番号もゲット。1室2人で64$。

部屋が決まったので
部屋番号を伝えるため電話をかけようとするが

ホテル敷地内にある電話はなぜか赤い。

さっきのコンビニの公衆電話は黒だったのに!!
しかもさっきの公衆電話では75セントだったのに
今度は「1ドルを入れてから番号を押せ」と言っている。

しかもさっき覚えた手順で電話をかけようとするが
どうもうまくいかない。

仕方なく先ほどの酷コンビニまでバイクで行き
電話をかけ部屋番号を伝えることができた。

バイクを再度回し一旦駐車場にいれ部屋に入ると、
いい加減腹が減ったので

今日の晩ゴハンを買出しに行くことにし
歩きで街を散策し
見つけて入ったコンビニはあまり品揃えが良くなかった。

結局あのコンビニ「テリブルズ」で買い出しするハメになってしまった。

しかし先ほどから酷評につぐ酷評のテリブルズだが、
日本では行列に並ばないと買えない

あの「クリスピークリームドーナッツ」

がなんとラック形式で販売しているのだ!!もちろん行列なんか無し!

しかも日本にはないメイプルシロップドーナッツなどもある!

「どんな晩メシだよ。」

と突っ込まれそうだが今宵の晩メシはドーナッツに決定!!!


後は忘れてはならぬビールも購入。
部屋に戻り夕食にすることとした。
しかし

旅の代名詞ビール

は代車の引渡しが残っているので
完全勝利するまではお預け。

20:40頃部屋に連絡が入り
このホテルの車寄せに台車が到着したことが告げられる。

たった1日しか相棒でなかった
グレーのハーレー「グレ夫」を再度動かし
車寄せに行くとピックアップトラックの荷台にありました!
青いハーレーダビッドソン!!


今日の昼にやった
レンタルバイクを借りるときの儀式、

「傷チェック」

で、あらゆるところに傷を発見し、
指摘してバイクの交換完了!!
調子はよさそうだ。
グレーのハーレー「グレ夫」に別れを告げ
青いハーレーにまたがり部屋に戻る最中

(青いハーレーだから名前は「ブルーサンダー」か
「ブルーバレット」とかにしてやろう・・・)
と考えながら部屋に入り、

妻に「青いバイクだから名前なんにしようか?」

と告げると

「アオタ!!青いに太いで青太!!」

と言っている。

ブルーサンダーかブルーバレットは即却下・・・

ビールで完全勝利を祝い
やっと23時頃就寝。1日目終了!!
長い1日だったぜ!!zzz・・・

↓が青田到着時のムービーです

アメリカ モニュメントバレー バイクde1000マイル9日間 その4

前回のツーリングのときよりも右側通行に戸惑うことなくレンタル屋を後にし、
ラスベガスを抜けるため

I15(Interstate15(フリーウェイ))

を目指す。飛行機の中で、ある程度は地図を見ていたので
迷うことなくI15へ到着。一路北上!

「やはり広い!」が第一の感想。
まだ都市部なので交通量が多いのがちと残念ではあるが
アメリカツーリングを肌で体感できたことが嬉しい。
15分程走ると徐々に交通量も落ち着いてくると同時に廻りの景色も変わり
何も無くなってきた。
歩きだとラスベガスという都市も広く感じるのであろうが
バイクだとあっという間にサヨナラである。
さらに30分程走った所で一旦休憩。
モータースピードウェイという街に到着。
妻と「やっぱり来てよかったね」「広いね!!」等の会話を交わす。
ただ、妻が笑顔で言ったひとこと

「砂埃がビシビシ当たるね!さっすが砂漠!!」

には「?」マークが一杯だったがあいまいに「そうだね~・・」と返しておいた。
(砂埃?砂なんか舞ってたかなぁ・・・?)
そんな会話をしながらもpetroというレストラン

で遅めのランチにする。
どうしてもオーダーしやすいバーガー類に目が行き、
ダブルベーコンチーズを頼む。


が、これが失敗。
ずっと飛行機で移動し寝たり起きたり食べたり飲んだりして

旅名物「ハラが減ってるような減ってないような症候群」

になっていたにもかかわらず「おいおい、どこの大食い選手権だよ」的の
大きさのバーガーが来たのだ。
出されたものは食う!の精神で完食はしたが
もうハラマックス!!
フラフラになりながらもレモネード

で消化を促していると
妻からこれ食べる?の打診!!
妻の料理も多かったようだ。
さすがの自分もこれは丁重にお断りをした。
店から出て再度出発しようと準備をしていると、
どうもバイクを止めている地面が汚れているようだ。
なんとなく周りを見渡すも汚れているのはここだけのようだ。
汚れの正体はオイルっぽい。
自分のハーレーからポツポツとオイルが垂れているのだ。
なんとなく妻のバイクの下を確認するがオイルは垂れていない。
(前回の旅でもこんなだったっけかなぁ・・・まさか・・・。
まぁハーレーはオイル垂れ流しバイクだからな・・・個体差があるのだろう・・・)
と疑念と折り合いをつける。
そんな中でもモニュメントバレーを思うと
旅の楽しさ復活!「行こうか」と妻に合図し
さらに北上を開始した。

道は広く快晴の空。本当に来てよかった。
景色を眺めつつバイクで進むアメリカは最高だ。

3~40m離れた反対車線を走るライダーからも手を上げる挨拶が返ってくる。

日本ではまず体験できない経験であろう。
(そろそろガソリンでも入れるか)と走りながら思案していると、
先ほどレストランで見たオイルが思い出された。
走りながら股の間を確認すると

「オゥ!?」

白煙が吹き出ているではないか!

「オゥ!?」。

よく見ると
エンジンとマフラーの接続部分からアクセルをひねると白煙が出ている。
そしてサイドカバーを見ると
オイルがべっとりとついている。
さらにサイドバッグまでオイルが飛散しているようだ・・・
ということは・・・。

先ほどのレストランに着いたときの妻のひとことが思い出される。


「砂埃がビシビシ当たるね!」


合点がいった。
すぐさま妻に前後隊列変更の合図を出し先に行かせる

(オイルド妻。すまん!!)。

「落ち着け、落ち着け」と自分に何度も言い聞かせるが、
自分の「これはヤバイセンサー」はメーター振り切っている。
「さぁどうするオレ!!」
アクセル開度を最低限にしオイル漏れを最小限にした走りで妻の後を走るが、
どんなに低回転でも白煙は微量ながらも吹き出ているようだ。

(時速100km越えで走っていて微量の煙が視認できる?それはもうアウトだよ。)
(モニュメントバレーをあきらめる?)
(妻だけ一人で行ってもらう?)
(ガソリンスタンドで修理?)
(代車を持ってきてもらう?又は取りに行く?)
(高速上でエンジン焼き付きリヤタイヤフルロック?)

周りの景色が後方へ吹っ飛んで行くのに呼応するかのように
ネガティブ思考が頭の中を駆け巡る。
空は快晴なのに後方から来た車がワイパーを動かしながら追い抜いていく。

「あぁ・・・スンマセン。それ、オレのオイルっす。」
と心の中でなんどもあやまりながら
自分の吹き出させたオイルで後方の車に迷惑をかけ続け

「ここで停まったところでどうにもできない!!」
と気持ちを奮い立たせ、
空は快晴、心は暗雲、的にアメリカを走り続けた。

(どうしよう、どうしよう・・・)と走っていると、
前方にガソリンスタンドの看板が見えた!
(「絶対に入って!!」)と前方を走る妻に叫ぶ。

聞こえるわけも無いのだが妻のバイクの右ウインカーが奇跡の点灯!!!!
(まぁガソリン入れるタイミングだよな・・・)


着いたのはグランデールという町。
行きの飛行機の中でここら辺で宿泊できそうだったら泊まってもいいね。
と話していた町だが、とんでもなかった。
町は町だが、

周りにあるモーテルはつぶれ、廃屋と化している。
あるのはガソリンスタンド1件だけ。何たること!!
頭の中をグルグル廻る”不安ワード”達を引き連れ、

妻に告げる。


「たぶんオレのバイクがヤバイ・・・」


今走ってきたルートを目で追うと
バイクから点々とオイルの後が続いている。
どんなダメ探偵でもオレが今日どこでランチを食べたかは突き止められそうだ。
しかも現在進行形でオイルは漏れ続けている。
走りながら考えた案を妻に伝える

「レンタルバイク屋に連絡をつけ、
一人で代車を取りにラスベガスまで戻り、再合流。
できれば代車を持ってきてもらうのがベスト。
自走でラスベガスまで戻るのはかなり危険で無理な気がする。
現在16:30。
レンタルバイク屋が閉まるのはおそらく17:00くらいだと思う。
中に入って公衆電話かけてくる。」

と一気に伝え、レジに入った。
ここからさらに重なる問題。
バイクが壊れていて時間が無いことなどを店員に伝え、
一番の目的を伝えようとしたその刹那。


(ん?公衆電話?・・・?なんて言うんだ公衆電話!!!
家の本棚にある「これ英語で言えますか?」が今すぐ欲しい!!頼む!!)

と青ざめながらも出た言葉が

「Can I use coin phone?」

(違う!気付け俺!!「coin」じゃねぇっ!!)。なんとなく理解した店員は
「20マイルくらい戻った町にあるよ」
とのたまう。・・・・・・・・・。

「オイ!コラ!こっちはトラブルかかえてるし
戻るのはマジで無理だって伝えただろ。
あとな、ぶっちゃけて言うけどよ、
公衆電話なんか無くたって、

てめぇ! ” 携・帯・電・話”くらい持ってんだろうよ!
「俺のセルラーフォン使うかい?」
くらいは言ってくれるかなってこっちは期待してたんだよっ!!
これがアメリカか!!」

・・・・・・・・と流暢に英語がしゃべれるはずも無く
「あっそうですか、ありがとうございます!
ついでにこのオイルいくらですか?買っていきます。」
と店内にあったオイルを2本購入し、
へりくだったへっぽこ日本人を決め込みレジを後にした。
あぁこういう時に使うんだな・・・


「ガッデム!!」


さあ本格的にヤバクなったきた。
電話もねぇ!モーテルねぇ!時間も助けもありゃしねぇ!・・・。
すっかり「行くぞ!モニュメントバレー!」が「イクゾー」になっちまった。
そんな電話もねぇ!な町に行くなら

携帯電話くらい日本で借りて行けばよかったのに。
と思うかもしれないが、
ネバダ、アリゾナ、ユタをカバーしているレンタル携帯は無かったのだ。

日本で使っている携帯のローミングサービスってアメリカ全土、
もちろん砂漠のど真ん中でもモニュメントバレーの谷間でもバリバリ使えたのかなぁ・・・

などと悶々としていると、
さっきから頭の中をグルグル廻る

”不安ワード”達に

「トイレにも行きたい!」

が、エクステンドされてきた。
不安ワードのカーニバルがあったら間違いなく表彰台は狙えるだろう!

「トイレに行きたい?」それならさっさと行けばいいだろうに、
と思うであろうが、さっきから視界のスミに写ってるんだよ、

”灼熱の太陽にさらされたプラスチックでできた仮設トイレ達”が!!

16時台とはいえ気温は高く、のどはカラカラ、
トラブル真っ最中でその仕打ちはねぇだろう。
絶対にそのトイレ水洗じゃねぇだろ。
水洗便所もありゃしねぇ。ってか。
と毒づきながらも、
「よし落ち着こう」
と妻に言ってみる。

おそらく(オマエがな・・・)と思われてることには気付かないフリをして、

ガソリンスタンドの真ん中でタバコを吸って落ち着いてみることにする。

タバコの一利(いちり)。
通常自分は旅に出るとバシバシ写真を撮るが
トラブル時には写真が全く無い。
面白いくらいトラブル時には余裕がなくなるのだ。



しかしこのタバコを吸いながら取った写真が残っているところを見ると
このタバコでずいぶん落ち着けたのではないかと思う。
しょうがないので
ひとつひとつ不安ワードを解決していくことにする。

まずはトイレに向かう。
「セイヤッ!!」
と気合をいれ仮設トイレの扉を開ける。
(ひょっとしたらアメリカの砂漠にある仮設トイレは真夏の日本のトイレとは違って・・・)
的な希望を抱いていたが、
想像通りのアメニティ、室温、香り、そして視覚効果。
「よーし、よーし。OK、OK!」と扉を閉める。

”不安ワード達”でさえ活動を停止する環境。

脳って良くできてるなぁと人間の不思議を体験。
朦朧となりながらトイレを脱出。

「私もトイレ行きたい」

と言う妻には何も言うことができずスルー。
トイレから朦朧となりながらも戻った妻と協議
「店員は20マイル戻れと言うが、
先に進んで町が無いなんてことは無いであろう。
まずは公衆電話を見つけて連絡をしなければ。
宿泊もできない事には何もできない。先へ進もう。」
という結論に達した。
先ほど購入したオイルを補充し、ソロリソロリと北上を再開。
急ぐことはできないが
レンタルバイク屋が閉まってしまったら明日の朝からの行動開始になってしまい、
今回の旅の予定が大きく変更になってしまう。

順調にいっていればおそらく朝7時くらいには走り始められる予定のはずが、
明日の朝おそらく10時オープンの店でバイクを手配し始めて、
バイクを取りに行って2時間、戻って2時間。

最高にうまくいったとして14時から動き始める事にはなるだろう。

「モニュメントバレーをあきらめる」という選択肢だけはとりたくはないし
「また来ればいいよ」で済ますには今までの2年は長すぎた。

コツコツと貯金をしてくれた妻。
心から楽しみにしていた妻の笑顔を思うと、
なんとかして店が閉まるまでに電話を探さなくてはという気持ちになってきた。

アメリカ モニュメントバレー バイクde1000マイル9日間 その3

ゲート前でベンチに腰かけ搭乗開始を待っている間、
先ほどまで元気だった妻の顔がやばい!
放送禁止レベルなまでの眠そうな顔をしている!

貯金、旅行の準備、予約やら振込み、
本業である仕事等、猛烈に働き、
「遂に旅立てる」事に緊張の糸が切れ、どっと疲れが出たのだろう。
本当にお疲れ様!!もう少しで飛行機乗れるから頑張ってくれ!
頭フラフラさせてる妻に話しかけ
気を保たせているとついに搭乗開始!



自動改札機のような機械にチケットを入れ、遂に搭乗!
妻は、座席に着くと同時に先ほど購入した空気マクラをセッティング!
離陸までは何とか起きていてくれた。
本当にお疲れ様!
おかげ様で旅行を楽しむことができています。ありがとう!
離陸後さすがに自分も眠さを感じウトウトしていると
機内食が配られ始める。

コリアンエアーに乗ったら一度は食べたいビビンバを食べ終わると
さらに睡魔が加速。
ウトウトしつつも途中起きたり本を読んだり
窓の外を眺めつつ考え事をしてみたりで意外と早くアメリカ上空へ到着。
着陸に備え300トンの機体が大きくダイブすると
アメリカの大地や碁盤の目のように区画整理された街が一望できた。

正直規模が違いすぎる!
というのが感想。
こんなに広い土地を抜けて
本当にモニュメントバレーまで行くことができるのか?等
若干不安になりかけていると、滑走路が近付いてきた。
逆噴射のGを感じながらも顔はニヤケっぱなし。
着いたぜアメリカ!!走ったるで~!!
と思ったがそういや乗継があったんだった。

ここまで送り届けてくれた機体に挨拶し
遂にアメリカの土地を踏んだ。
と同時に感じるこの匂い。
航空燃料の燃えた匂いに混じって匂ったぜ?

アメリカの匂い!

自分も妻も到着の第一声は「ニオイ!」であった。
普通のテレビやインターネットではこれはなかなか伝えられないだろう!
旅ってものは五感を総動員して感じるものだなぁとしみじみ実感する瞬間であった。

そのまま現在改装中の空港内をズンズン進み
バゲージクレームのエリアへ。
預けた荷物を一旦回収。
袋に入れて預け荷物としてヘルメットも預けていたのだが
ベルトコンベアに「コロン」と落ちてくる様は微笑ましかった。

アメリカの空港では有料なカートが
たまたま1台だけ放置されていたのを目ざとく見つけゲット。
荷物一式と機内持ち込みで使用したエコバックも全部乗せて入国手続きも難なくパス!
そのまま進むと

「All Connecting Flights」の看板を見つけ荷物の乗り継ぎも余裕で完了!












こんなところに預けるのかという場所で荷物を預ける。
スモーカーなウチラは一旦空港の外に出て勝利の一服。
ポクポク歩きながら
ラスベガスまでの国内線「USエアウェイズ」のカウンター(カウンター番号1)を目指す。

ここでチェックインをするはずなのだが
聞くと「預け荷物が無い人は自動チェックイン機を使うと良い」と言われ、
言われるがままにチェックイン機で手続きをしようとするがマッタク解らない。

選択肢が3つ
1、バーコードをかざしてしてチェックインする
2、コードを入力してチェックインする
3、名前を入力してチェックインする

イノイチに試したのが名前だが、
そんな名前の奴は予約されていないとメッセージが表示される。
しょうが無いので
1のバーコードを試そうとするがチケットにバーコードなんか無いので1は消え、
2のコードだがそれらしき番号はチケットには見当たらない。
ある数字は日付と出発時刻くらい。なので2も消え。
3に戻るがさっき試した。

「ん~!!どうしろと??」

ひょっとしたら機械にしか読み取れない
特殊なバーコードが透かし的に印刷されてるのか?
特殊なインクで印刷されているのか?
とチケットを読み取り口にかざすも
当然そんなものは印刷されておらず無反応!

「ん~!!どうしろと??」

しょうがないので再度係員に「名前もコードも無反応なんだけど・・・」
と聞くと係員はチケットを見ながら
「ファーザーネームは何だ?」と聞いてきた。
当然、苗字を答えるとヒョイヒョイと名前・苗字の順で入力し始めた!
日本の旅行代理店で働いてる自分は、

チケットの名前は「姓・名」で予約するもの!!

と言う絶対の知識に基づき「名・姓」は試さなかったのだ!!
当然一発でチェックイン終了!簡単なことでした・・・
オレカッコわるっ!!
「知識は荷物になりません」では無いが、これから旅行に行く人は覚えておくと役立つ知識だと感じた。

余裕のよっちゃんでチェックインを終え
搭乗手続きを済ませ搭乗ゲートまで進む。

が、「おいおい!!あり過ぎだよ!!」ってくらいに
「スターバックスコーヒー」がある。
国内線の乗り換え時だけで 3件のスタバを発見。
地図を見てみるとLAXの空港内には計9件のスタバがある事がわかった。
こんだけあると「飲む気が失せるよね」にはならず、
甘んじてカフェモカとカフェラテを注文。


おいしく頂きました。
そうこうしていると遂に搭乗開始。
1時間ほどの短い飛行。

ここでやっと「今回走るルート決め」をする。
毎回のパターンだがここまで一回も打ち合わせをしていない。
どこをどう通ってどこら辺で泊まろうか、
何日目で折り返すか等を15分くらいで

「まぁおおむねそんな感じで」

のレベルで決定。いよいよラスベガス到着。
バッグを受け取り成田からここまでハーフパンツにサンダルだった2人だが
ここでコスチュームチェンジ。
さすがにレザージャケットやブーツは持ってきていないが様相は一変。
心なしか妻の顔つきもキリッとしたようだ。
空港を出ていざレンタルバイクショップへ。
空港から7マイル分まではタクシー代は無料になるのでタクシーで移動。
ところが、教訓・家訓のように吹き込まれている

「白タクには乗るな!」

だが右も左も白タクしかいない!!
イエローキャブなんか30台に1台しかいないではないか!!
「ここでイエローキャブに乗るのは結構無理があるのでは?」
「みんな乗ってるから大丈夫なのでは」的に空気を読み
レンタルバイク屋の住所を伝えると運転手さんは理解したようだ。
普通に乗車しているように見えるだろうが実は神経ピリピリ。
「少しでも方向ズレたらガツッと指摘してやるからな!」状態。
なんとか10分程でレンタルバイク屋へ到着。
慌しく支払いをして荷物を降ろしたり
感謝の言葉を運転手に伝えたりしながらも忘れない!

「レシートをもらう事!」。

「レシートをくれ!」というとあっさりとレシートをくれたのでひとまずはOKか?と、
レシートを見ると値段が書いてない。
17ドルくらいだったはずなのだが・・・「ん?」といぶかる。
値段を書いてくれと言うと、なんか「ゴニョゴニョ」言っている。
早口だったためさらに疑念は拡大。
よぎる教訓

「白タクには気をつけろ!」

「これはこのままでいいのかな?」と若干弱気になる心。
どうする!・・・とそこでレンタルバイク屋の小柄な店員登場。
すかさず「これって金額書いてないけどいいの?」と店員に聞くと
「いやいや。金額かいてないとマズイね。」と言って、
すかさず運転手に「金額書いて?」と伝えてる。
しかし白タクドライバーはまた「ゴニョゴニョ」っとなんかを言っている。
再度レンタルバイク屋の店員も食い下がると
あきらかにシブシブといった感じで金額を書いた。勝ち!(店員の・・・)
たった10ドル程度だがお金は大事。店員さんに感謝感謝。

教訓、及び家訓!!
「白タクには乗るな!おそらく空港にはイエローキャブ専用のタクシー乗り場があったはず!!だ!!」

勉強になったなぁ~と考えていると
白タクドライバーに勝利した店員が「どうぞ中へ」と案内してくれる。

そういやさすがにラスベガス。屋外は本当に暑い!
「実は今、砂漠地帯にいるんだなぁ」と実感。

店内は冷房が効いていて心地よい。

レンタル契約書類にうなるほどサインをしてやっと今回の旅の相棒と対面。















ハーレーダビッドソン・スポーツスター・883!!
色は妻のが黒、自分のがグレー。
その為、命名!

「黒ベエ!」「グレ夫!」

よろしく頼むよモニュメントバレーまで!
と挨拶がてらレンタルバイクやレンタカーでの儀式とも言える傷チェックを舐めまわすように行い
「ココとココとココ。傷あるよね?」「それとココも」とどんどん指摘していく。
これをあきれるくらいやっとかないと後で後味悪い返却になります。

傷チェックは本当にしつこいくらい徹底してやるのが良い!

その後細かい扱い方の説明を受け建物の外周を1周して
クラッチやブレーキの感覚を試し、
不具合等がないか確認。終了後。
気持ち良い店員の挨拶を受け、いよいよモニュメントバレーに向け出発!!

・・・・と、気持ちよく出発したのだが。
さっきの

「外周を1周したチェック」

これが後の惨劇へのプロローグであった事をこの時はまだ知る由も無かった・・・